こまごめ通信vol.18(2020年9月号)ができました

駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。こまごめ人お気に入りの人やお店、スポットをご紹介します。

  駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。駒込人お気に入りの人やお店、スポットを紹介します。
 長かった猛暑も終わり、秋の風が吹き始めています。今回のこまごめ通信では、趣向を変え、昔のこまごめを紹介。読者の方から寄せられた、貴重なこまごめの歴史です!秋の風を感じながら、昔のこまごめ散歩をしてみませんか?

1940年代のこまごめ

 現在の駒込ではなく、約80年ほど前の駒込周辺の様子をお知らせします。80年も前ですから思いちがいやまちがいがあるかもしれません。
 駒込駅の階段を上ると「すがも」の方面です。角に市電の車庫(①)があって、「須田町行き」が出ています。六義園(②)はすぐです。駅の階段を少し降りて、ふみきりで電車が通り過ぎるのをまって線路をわたると角にパン屋があってそこから商店街(アザレア通り?)が続きます。「刀屋」「ヘビ屋」なんかもありました。更に進むと「大ドブ」(谷田川?)という巾3m深さも3mくらいのドブがあります。
 ふだんは水は5cmもありませんが、ひとたび雨など降ると水があふれて近くの民家に流れ込みます。中里町などはドブの近くの家は疊を上げるさわぎです。
 聖学院(③)からまっすぐ大ドブに向かって行くと、ドブの向こうがわに白岩さんのコロッケ専門店があります。水が流れてくる方に行くと西が原に出ます。市電の線路を渡ると角に映画館があります。河合キネマ(大都映画)です。入場料は子ども3銭(※注 銭は金偏なしの字)大人5銭です。
 椅子は細長い板を並べただけで男女別になっていてうしろに「りんかん席」(※臨官席)という警官がいる場所があります。無声の時代ですから弁士がスクリーンのはしでしゃべります。その前に、細長いボックスがあって、そこにはピアノ、バイオリンなどとはじっこには疊のある所があって「タイコ」「シャミセン」パカパカという馬のひずめの音を出す茶碗のようなものが用意され画面に合わせてそれらの音楽がはじまります。
 見ている人はタバコをすうので館内はタバコくさくなり、休けいの時には外に通じる戸を開けて空気の入れかえをします。
 映画館の横をさらに行くと木で作ったプールがあります。地面に大きな箱をのせたようです。近くに大都映画の撮影所があるので俳優も入りに来ます。
 聖学院から向って右に行くと滝野川第七小学校(現在の田端中学校)(④) 左へ行けば西が原に出ます。西が原には二の日七の日に夜店が出てにぎわいます。
 大ドブの水が少いとき「ドブさらい」といって大きな箕で川底をさらってくぎだの他の物を集めて、それを買うとんやに持っていくのだそうです。大ドブも暗渠になりつつでした。
 山手線唯一のフミキリ(⑤)があります。フミキリのそばに交番があり、そのそばに神社があって、その横に民家が並んでいます。〇〇(?)さんという有名な学者や小野寺秋風という画家(マンガ)もいます。その神社の横の細い道を上っていくと、上中里の方に出られます。滝七小学校は今は廃校ですが、フミキリの所から校舎を見ることができます。
 学校の前には清水屋という文具店があり昼食用の「ミツパン(食パンにミツをぬったもの)」も売っていました。まづしい家庭の子は昼食の時間になると(当時給食はありません)家へ帰って食べてきたものです。
 学校のとなりは寺で寺が3つぐらい続きその先に八幡神社(⑥)があって祭りの時はにぎわいます。神社の横は坂(八幡坂通り)になっていますがその坂の下から上まで高い「へい」をめぐらした家があります。同級生のTさん(女)の家ですが誰も中に入った同級生はおりません。
 その坂を上ると田端の方へ出て、下っていくと風呂屋などがある商店街(田端銀座商店街?)に出ます。子どもたちは風呂屋に遊びに行くのでいっしょに入っている大人に叱られていました。
 おいしいものといえば駅近くに〇〇(?)というもち菓子屋がありますが高級品で値が高く買うことができません。
 また線路脇に巾1mくらいの水路があって六義園からの水が流れてきているといわれています。水は浅くすきとおって小さな魚がいるし、たまに金魚などがくることがあって子どもたちはあみでしゃくって遊びますが「ヒル」などもいてすいつかれることもあります。
 その水は流れて、大ドブに入るのです。
 同級生も年を取りました。中には兵士にとられて戦死した人もいます。たとえ同窓会を開いたとしても来る人はほんのわずかでしょう。私は車いすの生活ですから、勿論行かれません。
 戦争中のB29による「バクダン」や「ショウイダン」で駅付近も火事となり様子が一変していることでしょう。
 「こまごめ」の「むかし話」になったかどうかわかりませんが一筆書きました。


福本喜一郎


※なくなってしまったお店もあり、「?」がついている箇所は詳細が不明です。なにかご存じの方、文章を読んで思い出したことがある方はぜひこまごめ通信までお知らせください!

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