こまごめ通信vol.27(2021年6月号)ができました

駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。駒込人お気に入りの人やお店、スポットを紹介します。
 最近はよく「こまごめ通信読んでるよ」と声をかけていただきます。こまごめを愛する人たちが、こまごめ通信を通して新しいお店や人に出会っている。続けてきてよかったなぁと思っています。


言葉少ない馴染みの喫茶店


 イライラしているとき、疲れているとき、なんとなく調子が出ないとき。私は六義園沿いのその店でカフェオレとホットサンドを頼む。

 私はそこのカフェオレが大好き。コーヒーと牛乳の分量が「五〇:五〇」であることを示す「オ・レ」。牛乳がコーヒーの余分な苦味と酸味を中和して、ホッとしながら飲むことのできるテイストが、私にとっておいしいと言えるカフェオレの条件でもある。ホットサンドとカフェオレを頼むと会計は一〇五〇円。ある日、いつものように「ご馳走様」と言ってお金を渡そうと財布を覗いたら、細かいお金の持ち合わせがなかった。「すいませんが、これで」と千円札を二枚出す。店主さんは「じゃあ、今回は」と言って千円札を一枚、私の手に戻した。「次に来たときに、ね」。

 この店の店主さんはいつもゆったりとしている穏やかなご主人。実は、私はご主人と多くの会話をしているわけではない。私は仕事関係のメールを打ち返しながらカフェオレを飲んでいるし、調子が出ないときは何も考えず一人でぼーっとするのが日課。

 でも私、こういうコミュニケーションが好き。会話のキャッチボールも好きだけれど、疲れているときは自分の脳内をさまよって思考を探索したい。ぼんやりおいしいものを味わいながら、「何もしない」でもそこにいることが許される空間が好き。そして、喫茶店はそういう場を提供してくれる素敵な場所。

 暑い日には来店したタイミングでそっと空調を強くしてくれた。子どもを連れていったときには、娘が騒いでしまって頭を下げたところ「いいのいいの。気にしないで」と一言。そっとなされる気遣いに私はとても心地いいものを感じ、胸の内で感謝の言葉を告げている。

 千円札が私の手に戻った、そのタイミングに話を戻す。そう、お金を値切りたいわけじゃない。安くしてもらいたいわけじゃない。でも、「次に来たときにね」という一言に私はそれ以上の喜びを得た。ようするに「ツケにしとくよ」ってやつに。この興奮、どう言えば伝わるだろうか。

 少しだけ積み上がった信頼。関係性。そういうものの上にやりとりが成立したことが嬉しかった。交わした言葉は多くはないけれど、こういう関係にだって価値はあるだろうと思うのだ。だって私は嬉しくなったんだし。その日は嬉しくて六義園の周りをスキップして帰った。

 こういう社会情勢になって、お世話になった素敵な店が減っている。もちろんみんな大変なのも承知している。でもせめて、自分の目と手の届く範囲だけでも私が好きと言いたい人や物やサービスが長く続いていってほしいと思いながら(ある意味エゴではあるけれど)、今日も大通りの反対側から、その店の灯りが点いているかどうかを眺めています。

※あくまでもツケにすることは例外的な対応です。その日のうちにお支払いしました。

上野舞(駒込好きすぎ編集者)

忘れられないサラダパン 

 まるじゅう(MAP②)さん。会社に行くとき、ハンバーグパンやサラダパン(これが一番好きでした)を買って、朝会社で食べてました。

 おばさんが愛想良くて、何回かに1回はおまけのパン付けてくれたり、ビニール袋が有料になってからもいつも袋代はおまけしてくれてましたよ。朝クルマでやってきて、十個とか二十個とかまとめて買っていく人もいましたよ。

 朝おじさんが店の中の小さなベンチみたいなのに座って、牛乳と一緒にパンを食べてたのに、あのおじさんは朝ご飯どうしてるのかな、とか思い出します。

寺田滋(会社員)

タイランド・イン・駒込

 「コップンカー」「コップンカップ」聴き馴染みがないかもしれないが、このコロコロした響きのどこか可愛らしい言葉は、タイ語におけるありがとうだ。帰りがけには必ずこの挨拶をかけてくれるお店が、タイ料理屋「サップ(ZaaB)(③)」。

 駒込の南側に位置し、正直私の家からは近くない。それでも、本格的な味とリーズナブルな値段が魅力的で、ついつい頻繁に足を運んでしまう。タイ料理は独特な食材や調味料も多くて、家で料理するより、やっぱりお店で食べた方が手軽で美味しい。

 今は状況的にテイクアウトで楽しむばかりだが、若干薄暗い店内にタイの歌謡曲?が流れ、店員さん同士のタイ語のやり取りが聞こえる中で食事をすると、より一層タイ料理として楽しめる気がする。 雰囲気も食事における重要な要素の一つだ。自分から人に殆ど話しかけない自分にはハードルが高いが、駒込で美味しいタイ料理が食べられるということに対する感謝の気持ちを、いつかはアロイ(タイ語で美味しい、の意)という言葉で伝えたい。

呉 正平(ゴメスを溺愛する三十五歳)

こまごめニュース

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発行:こまごめ通信 編集部
編集:織田博子
校正:くれまちこ
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